この記事はこんな人におすすめ

パルクールに興味があるけど激しい運動はこわい
危険なイメージが自分がやるのはちょっと…
1人で練習していて、怪我や事故に不安がある

1.運動に伴う危険性

運動というか…激しいことをしなくても、極端にいえば歩くだけでも怪我をするリスクが発生します。動くということにはリスクがつきもので、動きが大きく激しくなれば、それに伴ってリスクも高くなります。例えば、ジョギングと短距離走だったら短距離走のがリスクは高そうですよね。速く動けば筋肉・関節の負担も大きくなりますし、転倒する勢いも増します。走るだけなら単純ですが、走り幅跳びや高跳びになるとジャンプが加わることで動作が複雑化します。といった感じで、動作だけにフォーカスすると、大きく、速く、複雑になる方がリスクが高くなると考えられそうです。

2.注意力の分散

別の観点として、1人で行うか複数人で行うかで考えてみましょう。先ほど例に挙げたジョギングや短距離走、パルクール、ボルダリングといったものは基本的に1人で行います。走るだけであれば地面のコンディションを気にすればOK。パルクールやボルダリングではこれから手や足を付きにいくところのコンディションを注意すればOK。動作が複雑な分、リスクは高くなるといえますが、注意を向けるポイントは自分-物の関係だけなので、ある意味では全ての状況が自分のコントール下にあります。この辺りが個人で行う運動が安全性を確保しやすい理由となります。

複数人で行う運動では、野球、サッカー、バスケットボールのようなチームスポーツ、柔道のような格闘技もそうですね。これはほぼ対人を想定した運動です。格闘技では自分-物-個人の関係が多いと思います。動作以前に注意の対象が多い、しかも”自分で操作できない他人”が入るのでリスクは高くなります。チームスポーツではこれが自分-物-複数人となるので、なおのこと注意力を保つのが難しい上に、制御不可能な要因が多くなります。運動中は常に安全を確保しなければいけないのに、目的達成のために無理をする必要がある+制御不可能な要素が必ず入ってくる。チームスポーツも楽しいのですが、この辺りは安全性という面ではデメリットとなります。

3.行動の制御

個人で運動をする場合、動きの「大きさ」「速さ」「複雑さ」「危険性」これは全て自分の制御下にあります。パルクールでいえば、何かに向かってジャンプをするとして、「何か」が細いレールなのか・木の枝なのか・広い平面なのか、「ジャンプ」がギリギリの距離なのか・高低差があるのか・間に障害物があるのか等々の変化あるとして、何をするのか決めるのはどこまでいっても自分自身です。正確さに不安がある、落差に堪えられないとかあれば、平面で練習すれば良いだけなので危険性は立ち幅跳びと変わりません。正確に動けて、落差や耐えられる筋力も技術もあるなら、考慮するのは「危険性」への対処になります。
パルクールでは、ここで結果を得ることよりも過程の安全性確保を最優先にします。成功するまでに何度も失敗する可能性があるので、失敗した時にどうすれば怪我をしないか、安全に挑戦できるかを考えつくします。体力・技術・安全な試行・失敗のリカバリー・精神的な限界と5つの条件をクリアして始めて実行に移すわけです。じゃないと、怪我をする可能性があるので…ただ1回ずつの挑戦に意識を集中するから、ギリギリに見えてもやってる本人は”安全”を確保して、何度も挑戦できているわけですね。

チームスポーツにこの考え方は通用しません。1人練習では適用できるとは思いますが、実戦では無理でしょう。自分自身の行動は制御できますが、制御下におけない他人の存在が常にあるからです。
野球を例に挙げると、ピッチャーはボールを投げ、バッターはボールを撃ち返しますが、お互いの動きをコントロールできません

①頭に当たれば死ぬかもしれない硬いボールを打つために、リスクの制御は手放しでバッターボックスに立たないといけない。
②打ち返されたボールに当たれば死ぬかもしれないけど、リスクの制御は手放しでマウンドに残らないといけない。

相手が何キロでどこに球を投げてくるかわかりませんし、コントールを失敗してデッドボールになる危険性はあります。打ち返されたボールの軌道がどうなるかはもっと分かりません。お互いに相手の読みを外そうとしてるんだから当たり前ですよね。野球を例に挙げましたが、他のスポーツでも同じです。意図しない行動をされた時に対処をしようと安全確認なしで動く。そこで無理をすると怪我のリスクが上がる。でもついていかないと負けてしまう。だから無理をしてでも動く。複数人が同時に行う運動では避けられないリスクです。

4.まとめ

という感じで、個人の運動と複数人の運動を比較して、パルクールの危険性について簡単に書いてみました。挑戦や実戦以前により安全な環境での基礎練習があるのは、どちらでも変わりありません。自分の限界を更新したり、実戦に臨むとなったときに避けようがないリスクについて比較するとこんな感じになります。教室の障害保険の契約時に説明されたのですが、チームスポーツって誰でも気軽にやれそうなイメージがある割に、怪我の発生”率”が高いそうです。件数が多いなら誰しもそうだよねーって思うでしょう。でも、率も高いと言われてやっぱりなーと思いました。これまでに説明したような考え方があったからです。パルクールって意外と安全なんですというお話でした。それでは!