この記事はこんな人におすすめ

パルクールについて色々知りたい
パルクールをこれから始めたい
自分にあった運動方法を探したい

1.自己肯定感・自己効力感

自己肯定感とは、自分の在り方を肯定的に認めることができる能力です。その時々の状況かかわらず、他者との比較を根拠にせずに、自分の価値観によって自分を認めることができる精神性を指します。定義があいまいな部分もありますが、「自分はそうしたいからそうする。ありのままの自分が好き。」みたいな感覚です。
自己効力感とは、ある目標を達成するために自分は必要な能力を持っていて、正確な行動を選択できるという認識のことです。根拠のある自信や予期と言っても良いかもしれません。自分の能力や状況を冷静に客観的に判断することで、挑戦の可否を決めたり、自分の課題を見つけることができます。

2.メリットとパルクールとの関係

自己肯定感を高めるメリット
・失敗からの立ち直りが早くなる
・他者に寛容になる
・主体的になる
・ポジティブな視点、意見を持てる

自己効力感を高めるメリット
・行動の効果と結果を予期できる
・目標達成に必要な行動を実行できる
・目標達成の頻度が高まり成功体験が増える
・成功体験により自信がついて、次の目標へのモチベーションが涌く

2-1.パルクールと自己肯定感

前回のエントリーで、パルクールには多様性を尊重する文化があるというお話をしました。この多様性にはもちろん自分自身も含まれており、自分・他者関係なく良いところを認め合います。他者に危害を加えたりしない限り、どんな動きを目指すか、どんなトレーニングをするか、その在り方は個人の自由です。宙返りが好きな人、地味で難しい技術が好きな人、大きな動きが好きな人、細かい動きが好きな人…スタイルやテクニックに流行はありますが、やりたければやってみるし、ピンとこなければやらない。やりたいことに正直になって向き合う中で、自然と自分のスタイルを見つけて、自分の在り方を認められるようになっていきます。
また、自己肯定感が高くなれば、自分のネガティブな側面も受け入れることができます。良いところもダメなところも全部含めて自分を許すという感じですね。これができるようになると他者にも寛容になれます。
他人と比較して自分が上だ、下だという判断(優越感・劣等感)はメンタルにろくな影響がないので、自分はどう在るのか、どう在りたいかということに目を向けましょう。

2-2.パルクールと自己効力感

様々な挑戦を繰り返していると、体力面だけではなく課題解決能力(思考力・創造力)と危険を回避する能力が高まります。最初は成功より失敗の方が多いと思いますが、挑戦を繰り返すごとに自分の能力・状況の判断が正確になっていきます。つまり「このジャンプを成功させる能力があって、達成までの手順もきちんと踏んでいける。だから挑戦できる。」みたいな感覚を掴むことができます。動きのレベルアップとセットで行動につきまとうリスクも上昇するので、やればやるほど「できるか?できないか?」にシビアにならざるを得ません。こういった特性が、自己効力感を強く意識する要因になっています。
ちなみに、できる判断だけではなく、できない判断も重要です。「どうして無理だと判断したか?」という点に焦点を当てれば、「パワーが足りない⇒筋力を高めつつ、神経系のトレーニングをしよう」「技術が足りない⇒問題になるポイントを、より安全で似たような条件で練習しよう」「恐怖心に勝てない⇒恐怖が少ない手順でリカバリーを繰り返して、メンタルを鍛えつつ目標に近づけよう」の様に、できる方向に近づけるため小さな目標を即座に設定して、成功体験を積み重ねることができます。

3.パルクールを通してなりたい自分に近づく

パルクールでは現状を認めること、その上で自分自身がやりたい課題を見つけて、クリアに向けて努力を積み重ねることが大切です。挑戦するたびに結果を評価するのですが、成功か失敗かの二択ではありません。動作の細かな部分まで感じ取ってどこが良くて、どこが思っていたのと違ったか、次はどうするか…のように過程をありのままに受け入れてた上でポジティブに次につなげるのがパルクールの精神性です。なので、失敗も受け入れて、「改善するための材料をゲットした」「上手くいかない方法がわかった」と捉えます。全ての経験が自分にとっての知識や財産と考えるわけですね。
とはいえ、最初からこんな事を考えるのは大変です。なので、「パルクールを続けたい」と思ったときに必要なら意識すれば良いと思います。その過程で「パルクールより優先したいことができた」なら、やめてしまって良いと思います。きっとそれは「なりたい自分に近づくため挑戦」なので応援します。寂しさはありますが…!

4.結局パルクールって何?

パルクールという概念は、運動面では「移動を軸にしたトレーニング」なのですが、文化・哲学・コミュニティといった部分がより重要だと個人的には考えています。ここまで通しで読んでいただけた方にはパルクールの輪郭を感じていただけたと思います。思いたいです…!「何かの動きができたからってパルクールができるとは言わない。何をしたくて、どうできたか、どうやってできたかが大事。」みたいな発言を度々する理由はこういうディープな部分が背景にあるからです。ちなみに、6回やって話したい事の1割もいけていませんが、このシリーズは一旦〆たいと思います。とりとめのない部分も多い独白に付き合っていただき、本当にありがとうございました!

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