この記事はこんな人におすすめ

痩せやすい体質や習慣の秘訣を知りたい
健康な姿勢や動作の仕組みを知りたい
体を壊してしまう原因を知りたい

1.日常的な行動の影響

前回までに立つ・歩くという基本的な姿勢・動作を改善するメリットについてお話してきました。ざっくりまとめると、動作の質を改善してNEAT(運動以外の日常的な行動によるエネルギー消費)を高めることが、痩せやすい体質や習慣作りにには欠かせないですよという内容です。察しの良い方は気づかれたと思いますが、これって日常・非日常問わずあらゆる行動について言えることなので、みなさんが普段何気なくしている動作ひとつひとつが、太りやすいか痩せやすいか、体が健康でいられるか壊れるかを左右しているわけです。

2.動作の質

動作の「質」ということは、そこには良し悪しがあります。質の良い動作なら体を守ったり強くする方向に働き、悪い動作なら壊したり弱くする方向に働くとお考え下さい。これはただ背筋が伸びているとか強い力を使っているという話ではありません。「どのように」力を使って姿勢や動作を整えているかという点が重要です。

2-1.良い姿勢・動作

質が良い状態を作るために必要なことは1つだけで、適切な筋力を発揮し続けていることです。その結果、どういった状態になるかというと

・筋力を発揮して姿勢を安定させるため、常に関節や腱を守ることができる。
 ⇒バランスを調整し続ける状態になるため、荷重のグラつきや偏りによる関節への負荷を逃がせる。
・関節や腱に負荷がかかりづらい動作を選択できる。
 ⇒より多くの筋肉を動員することで、一部の筋肉や関節にかかる負荷を分散できる。8×2か所より3×7か所という使い方。
・強い力を使わなくても、結果的にエネルギー消費が高くなる。
 ⇒疲れない程度に少しずつ使い続けるので、中長期的な消費エネルギーが大きくなる。30分で240kcal消費する運動を追加するのではなく、1分で1kcal消費を1.2kcalに増やして生活するイメージ。

2-2.悪い姿勢・動作

質が悪い動作の条件は良い場合の逆となり、適切な筋力を発揮し続けられないことです。基本的にデメリットしかありません。

・骨格をつっかえ棒にしているので、関節周辺の組織に負荷が集中しやすい。
 ⇒筋力を発揮していないので、その分の負荷を軟骨等が肩代わりしている状態。
・動作時の負荷の分散したり、動作に変化をつけることが難しい。
 ⇒特定の筋肉や関節に負荷が集中するため、対応力に欠ける上に、消耗が激しくなる。
・常に省エネ状態。
 ⇒効率的な運用による省エネではなく、何もしていないからエネルギーを使わない。そのため、体のパーツが消耗するものの、代謝は上がらないため負の循環に陥る。

2-3.動作の比較

今度は実際の動作で比較するとどうなるかという例を紹介します。「床に置いてある荷物を、お腹の前まで持ち上げる」というシチュエーションをイメージしてください。

①腰を曲げて、ヒザはあまり曲げずに持ち上げる
②ヒザを90度くらいまで曲げて、腰はあまり曲げずに持ち上げる

みなさんはどちらのタイプでしょうか?この2種類だと動作の質が良いのは②です。
①のポイントは、姿勢づくりの負荷を関節に丸投げして、(実際は楽にならないのに)楽をしようとしていることです。各姿勢・動作のポイントは、
・腰を曲げている
 ⇒前かがみになるので重心が前に移るので、引きつけるために余分な力がいる。お腹・腰周りの筋力を適切に発揮できないため、腰の関節に負荷が集中する。
・ヒザがあまり曲がっていない
 ⇒脚力を使えないので、持ち上げるために不適切な筋力を使う必要がある。
・両方できていない
 ⇒持ち上げ・引きつけを同時に行う必要があるだけでなく、重心がかかとに移ることで不安定になり、作業そのものの負荷に加えて、体を守るため余分な力が必要になる。

②のポイントは、全体としては姿勢を維持するために常に筋力を発揮し続けていることです。各姿勢・動作のポイントは、
・ヒザを曲げている
 ⇒脚力を使って持ち上げることができる。
・腰をあまり曲げていない
 ⇒お腹と腰周りの筋力を適切に発揮できるので、腰の関節にかかる負荷が小さい。
・両方が同時にできる
 ⇒重心が前後にブレないため、引きつける力が弱くても持ち上がる。

といった感じです。細かいポイントはもっとありますが、分かりやすいところだけ比べてもこの様な違いがあります。心当たりがある方は日頃から注意しましょう!

3.日常動作を改善するには

今回は一例だけ紹介しましたが、日常生活には無数の動作があって、1つ1つにこういったポイントが存在しています。できている人は痩せやすく強い体質に、できていない人は太りやすく・弱い体質になってしまうので、習慣の影響の大きさは馬鹿にできません。
今回も立つところを取り上げましたが、動作の1つ1つで筋力の使い方が上達すると勝手に消費エネルギーが高まって、勝手に痩せやすくなっていきます。運動しなくても痩せる体や習慣を作るためのキーポイントなので、まずは姿勢から意識して動作に繋げていきましょう!
運動と組み合わせるとさらに効果が高くなるのですが、日常生活でも十分にメリットを得られます。運動時間を増やしたくない方は、今の姿勢や動作を一度疑っていただき、改善できそうなポイントを探してみてはいかがでしょうか?
こういった問題を解決できる方法を
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