運動量を減らして体脂肪-6%を実現できると思いますか?

先日のブログで、痩せるためにする食事と運動のメリットをいくつか紹介したので、今回は食事について何をどう変えたかを書いていきます。これを実践したのは、新型コロナウイルス感染症による自粛ムードが強くなった、昨年3月頭~5月末にかけての3か月間での変化です。習慣的に屋外でパルクールをしていた生活から、家にこもってまともに運動できない状況になったのに、どうやって筋肉量を落とさずに体脂肪率を6%落としたのかを紹介していきたいと思います。先に言っておきますが、「食事だけ」「運動だけ」ではここまで減らないと思います。不健康なダイエットや過度な運動をすれば話は別ですが…複数の要素を適切に組み合わせることで、メリットを最大限に活かして健康的に理想の体型に近づけます。慣れるまで手間がかかる部分もあるので、どちらかだけで痩せようと考えている方は読まなくて大丈夫です。
参考までに、3月頭の体脂肪率は17%⇒5月末の時点で11%です。日々の摂取カロリーは食事+間食で2200~2600kcal程度。飲みもの(水やお茶以外で飲んだ覚えがあるのは牛乳、カルピス、スポーツ飲料等)のカロリーは含んでいません。

食生活の改善

1.リーンゲインズ

「1日のうち連続した8時間は何を食べてもOKだけど、残りの16時間(女性なら12~14時間)は断食する」という食事法です。8時間食事法なんて呼ばれ方もされますね。オートファジーという、体内で使われなくなったたんぱく質をリサイクルする機能を活性化させることができます。細胞が飢餓状態になることがトリガーなので、プチ断食という方法を取るわけですね。免疫力の改善、がんや糖尿病等の発生リスクが低下といった効果だけでなく、食欲をコントロールできるようになる、筋肉を落とさずに脂肪を落とせる、アンチエイジングにも効果があると言われています。食事をしてはいけない時間はカロリーカロリー(糖質、脂質、たんぱく質)を摂取しなければ良いので、水やお茶などは飲んでOKです。極々低カロリーのコーヒーやナッツなら摂取しても問題ないそうです。朝・昼・夕の1日3食を続けている方なら、朝食をカットするだけでも全体の20~30%程度のカロリーを減らせると思うので、体重が増える傾向にある方であれば、同時にカロリー制限も行えます。
また、睡眠時間が乱れたり質が悪くなるとオートファジーに悪影響が出るため、食事に合わせて生活サイクルの見直しも行いましょう。

柴田の変化点

朝食+夕食の2回(8時~21時)+間食 ⇒ 昼食+夕食の2回(12~20時)+間食。この8時間はあくまで基準なので、16時間以上の断食ができていれば前後してもOKです。僕の場合、6時間だったり7時間になる日もあります。23~24時には寝る様にしているので、食事時間をずらしたとしても21時以降は何も食べません。摂取カロリーの概算は、朝食が600~800kcal、昼食が800~1000、夕食が1000~1200くらいなので、リーンゲインズ導入後の方が摂取カロリーは増えています。これと別でデザートや間食を300~500kcalくらい取っています。

2.野菜の摂取量を増やす

野菜には様々な栄養素が含まれていますが、ダイエットに効果がある成分というと食物繊維が代表的かと思います。便秘の予防をはじめとする整腸作用、腸内のホルモンバランス改善、血糖値の上昇をおさえる、血中のコレステロール濃度を下げる等の効果が明らかになっています。毎日最低20g以上を目標になるべく自然な食品から摂取しましょう。

柴田の変化点

そもそも野菜が少な目(それでも一般的な程度)な食生活だったので増やしました。厚労省が推奨する1日350g以上は最低限食べて、1日500~600gくらいを目指すようにしています。200~300円くらいのパックサラダで幅はありますが150~300gくらい取れるので、足りない分を他のもので補いましょう。野菜の種類にもよりますが、葉物中心であれば数百gで100~200kcal程度の増加で済むと思います。

3.たんぱく質の摂取量を増やす

肉や大豆に豊富な栄養素ですね。自分の体重の1000分の1は最低でもとる、可能なら500分の1くらいまで増やすのが良いとされています。たんぱく質は筋肉を作るのに役立つので、トレーニングする人は取った方が良いのですが、運動をしない人でも摂取量が増えると痩せやすくなります。逆にたんぱく質が不足すると太りやすくなります。上記の数字を目指して日々のたんぱく質バランスを考えていきましょう。とはいえ、60㎏の人だと「たんぱく質だけ」で120gもとらないといけなくて、これはなかなか大変です。基本的な食事でたんぱく質を増やしながら、プロテイン等も使って1000分の1のボーダーは最低限こえるようにしましょう。

柴田の変化点

大豆をベースにした食品や牛乳等を少し増やしたり、昼食にサラダチキンや肉料理を150~250gくらい追加していました。昼食の摂取カロリーが多い要因の1つはこれですね。ちなみに、現在は増量のためプロテインも併用していますが、上記の期間中はプロテインを使っていません。

4.食品の置き換えをする

簡単にいうと「同じ栄養を別のものから取る」「別の食品で満足感を得る」ということです。これは例を挙げた方がわかりやすいと思うので、いくつか紹介していきます。あくまでも一例なので、日々の食事から置き換え可能なものを探して、栄養バランスを取りつつ実践してください。

柴田の変化点

炭水化物の置き換え:白米⇒焼き芋(さつまいも)
焼き芋は白米と比べて、100gあたりのカロリーは同等(たんぱく質が少なく、炭水化物が多い)、食物繊維が約12倍、ビタミン類・カルシウム・マグネシウムが多い、カロテンを含むといった感じです。ジャガイモならカロリーが半分(たんぱく質も炭水化物も少ない)になる代わりに、食物繊維はさつまいもの半分、それ以外の栄養素は白米よりは若干多い程度で覚えておけば良いと思います。

たんぱく質の置き換え:ハンバーグやソーセージ(練り物・混ぜ物)⇒ただ焼いた肉・蒸した肉
塩分・糖分等が多い食品を食べると、食欲を制御し難くなります。また、どんな保存料・添加物が入っているかもわかりません。レトルトやインスタント食品等の加工がひどい食品は、ダイエット中に食べるにはヤバい要素が多いのでなるべく避けましょう。蒸すだけ、焼くだけ、炒めるだけ、そこに軽く味付けをした程度にとどめると、食欲もコントロールしやすく健康的に痩せられます。塩分や濃い味の中毒になっている(自覚がない)方は、シンプルな食事に基準を合わせると食事の満足感がより高まるので、そういった面でもおすすめです。

甘い物やお菓子の置き換え:アイス⇒冷凍ミックスベリー+ヨーグルト
甘い物が大好きで、食べなくなるとストレスでおかしくなりそうなので、満足感が得られて、ついでに体質改善に役立った方が良いな~という目論見もあってベリー+ヨーグルトという組み合わせを選びました。何故冷凍ミックスベリーなのかというと、食物繊維が豊富なだけでなく、皮に多く含まれているポリフェノールは体内の炎症予防、アンチエイジング効果が高いなどの様々なメリットがあります。冷凍の方が栄養の吸収効率がよく、値段も安いのでおすすめです。また、かなり甘いイメージがありますが100gあたりのカロリーは一般的なアイスの3分の1程度です。ヨーグルトはアイスに含まれる栄養も概ね含まれていますし、乳酸菌等の効果で整腸作用も期待できます。こちらもカロリーは一般的なアイスの3分の1程度です。
僕の場合、ベリー100g+ヨーグルト100g+蜂蜜小さじ1杯程度を食べているので約140kcal、普段食べていたアイスが150gで310kcalなので、量は増えても日当たり170kcalマイナスになっています。もっと言えば、ヨーグルト+蜂蜜はもともと食べていたので、310kcal-60kcalで250kcal…これ、白米でお茶碗1杯分ですね。リーンゲインズによる食事サイクルの変化で増えた分は、ここで相殺できています。

飲みものの置き換え&摂取水分量アップ:甘い炭酸飲料やジュース⇒カルピスと水(1/12追記)

これはカロリー計算していませんし、きちんと調べてやったわけではないんですが、「糖分と保存料を混ぜた水に色を付けたものは飲まない方が良いだろうけど、カルピスなら乳酸菌とか入ってるから良いよね!」というフィーリングだけで変更していました。食事の栄養を気にしていたら面倒くさくなって雑に変えた気がします。改めて調べたところ、コーラもカルピスも500mlで225kcalなので変わりませんね…!
あとは水を飲む量を純粋に増やしました。もともと水分をそんなに取らないタイプだったので、これも食欲のコントロールに一役かっていたと思います。

5.チートデイを作る

1週間に1日だけ、カロリーを多く取る日を作りましょう。ただし、痩せるためにはカロリー収支をマイナスにしないといけないので、チートデイといえど普段の倍食べる等の無茶をしないでください。
大事なポイントは2つ、1つ目は「チートデイはあらかじめ予定しておくこと」。ダイエットに1番重要なのは意志力です。「この日は我慢せずに食べれるからあと〇日我慢しよう」みたいにモチベーションを保つことが大事です。「明日チートデイだから今日食べても一緒だよね…」みたいな意志の弱さを出すと増量ルート突入なので、意志力を強く保ってチートデイまで頑張りましょう。
2つ目は「絶対に普段より多くカロリーを摂取すること」です。好きなものを食べても良い日という表現をする方もいますが、「無理やりにでも普段より摂取カロリーを増やさなければいけない日」という認識を持ってください。カロリー制限をするダイエットが停滞する人がやりがちな失敗なのですが、例えば、2000kcalで生活していた人が1800kcalで生活し続けると、体が低カロリー状態に適応して1800kcalしか消費しないように代謝をダウンさせます。より厳しい条件下で生存するための機能ですが、ダイエットするにはこれを騙さないといけません。1週間に1回摂取カロリーが高い日を作ることで、体が低カロリーに慣れることを妨害して消費カロリーを維持することができます。

柴田の変化点

週末に摂取カロリーが増えやすいくらいで明確なサイクルはなし。⇒日曜日をチートデイにして、それ以外はなるべく一定に調整。(上限を決めて、基本的に低めにする)
あらかじめ「食べたいもの」を決めておいて、それをモチベーションに週末まで頑張る。ラーメン、ステーキ、からあげとか。

何個くらい実践できそうですか?

ざっくり5個紹介しましたが、全て一度にやるのではなく、やりやすいものからいくつか選択して慣れていくのが良いと思います。健康にかかわる習慣というのは、足し算ではなく掛け算だと思ってください。効果が高い方法を組み合わせればより大きな効果が得られますし、効果が低い方法であれば結果は遠のきます。また、悪影響な方法が入れば効果が上がらないこともありえます。ただ、どんな方法を選ぶにしても習慣化できなければ一時的な変化しか起こりません。ご自身が生涯続けられるような方法を選択して、自分の意志で健康を手に入れる挑戦をしてください。では、今回はこれくらいで。